フォトグラファー杉山宣嗣のブログ
カテゴリー:1999年04月
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フォトグラファーになるには? - 2
最近、フォトグラファー志望の人からのメールをたくさんいただくようになり、どうしたらフォトグラファーになれるでしょう?等の質問をいただきます。
現在大手会社のOLをしている方のメールから一部を掲載させていただきました。
「職業として写真を考えています。
でも、なにも始めていないでイメージで思っていることですので考えがすごく甘いことも分かっていますし職業としてやっていくのは厳しいのも分かっています。でも、いますごく自分が駆り立てられていて、今の私ならどんなことでもやっていける、がんばれる自信があるんです。」
一つの職業を極めていくには、ずっーと続けていくことと、いつまでもがんばる気持ちを持ち続けることが何よりも大切なことだと思います。やっていく途中には疑問や挫折等、必ず出てくるものですが、何がなんでも私はこうなるという信念を持って下さい。
人というものは、スタート地点はそれ程の違いはありません。はじめてからどれだけ写真を中心に生きているかというところで違ってくると思います。
今、写真家として成功している人のほとんどが、写真キチガイと言って良い程の人たちです。
結構、僕は体育系の考えを持っているので、心構えみたいなことばかり言ってしまいますが、僕のまわりには写真家を目指している人がかなり多くいますが、やはり飛び抜けていく人はそのあたりが、他の人たちとは確実に違います。
さて、本題の写真の勉強の仕方?ですが、大切なことは大きく分けると2つあると思います。
イメージ・トレーニング(感性を磨く)と、写真のテクニック(カメラや照明機材等の技術的なこと)の2つです。
イメージ・トレーニングは、とにかく、たくさんの写真や映画、絵などを見ることです。
見てきたものが記憶として残り、潜在意識の中に蓄積となり、あなたが写真を撮る時にあなたの感性にプラスαされて出てくるものです。日々、いろんなものを注視して下さい。
最近カメラが進歩してきて、技術的なことがなくても感性だけでもすばらしい写真が撮れることもあります。が、最初はそれだけでやってきた人も、やはり技術的な裏付けがないと、つまづいてしまいます。
というのは、せっかくすばらしいイメージが浮かんでも、それを表現するには技術が必要です。イメージを定着させる確かな技術も身につけていかなければなりません。
現在、すばらしい女性の写真家が多く出てきていますが、彼女たちも確かな技術を持っています。感性だけで撮っている写真と技術的裏付けがあるのとないのとでは、かなり写真が変わってきます。HIROMIXは感性だけで、写真を始めましたが、最近では技術面でもかなり勉強していると聞きます。
技術的な事、写真家というもの、を何処で勉強するかと言うことですが、はじめから生活を変えて、スタジオマンをするとか、誰か写真家の人に師事するとかもありますが、基本的なことを勉強するには、現在の仕事を続けながら、夜間の専門学校に行くということもいいですね。そこで、技術的なことだけではなく、同じフォトグラファーを目指す人の考え方、講師の方の意見等も知ることができると思います。もう少し写真の世界を知ってから、この世界に飛び込むのも良いことだと思います。
それと、写真関係の本もいろいろ出ています。技術的なことは玄光社のコマーシャル・フォトの別冊でためになるものが多く出ています。
また、写真を知る上で参考になる本では、僕が最近読んだものでは、河出書房から出ている、アラーキー、篠山さんの本などもおもしろいです。
僕の場合、日大の写真学科で写真の基本的な事を学びましたが(卒業したということで、実際にはあまり学校には行ってなかった)、本当のところは独学です。僕の頃は写真の本も現在のようにあまりなく、カメラも押すだけでは写らなかった時代ですので、何かの本で勉強しては、写真を撮り、スキな写真を見つけては真似をして撮るというような繰り返しだった記憶があります。とにかく人一倍、写真は撮りました。
「ファッションにとても興味があるのでファッションの写真を撮ってみたいです。あとは、ヌード写真も気になります。」
ファッション写真は、やはり洋服のことや流行のヘア、メイクのことも知っていなくてはなりません。
僕も、月に10冊は定期購読をしています。そちらも興味を持って、立ち読みでも良いですから、いっぱい見てください。ファッション写真には、ファッションと同じように流行があります。
「あと、人の日常も気になります。私の持っているお気に入りの写真集にWoman Before 10a.mというのがあるのですが」
僕もこの写真集は持っています。
写真というのは、ただ考えなしに撮っているのではなく、コンセプト(テーマ等々)をはっきりさせて、撮っていかないと、なんだか訳のわからないものになってしまいます。この写真集は写真の美しさもさることながら、企画力がものを言ってます。テーマを決めて撮りためるということが、僕は大切だと思います。
フォトグラファーになるには? - 1
最近、フォトグラファー志望の人からのメールをたくさんいただくようになり、どうしたらフォトグラファーになれるでしょう?等の質問をいただきます。
現在公務員をされている29才の中部地方にお住まいの男性から、作品と手紙をお送りいただきました。
一部を掲載させていただきます。
「先生のHPの中で自分が撮りたい写真に近い写真家の下で勉強するのが最良の方法だと書かれていました。先生の下で勉強させていただきたいのです。」
写真拝見いたしました。が、実はこれだけの量の写真だけで、判断するのはとても難しいです。
アマチュア写真家としては、かなのレベルの写真だと思いますが、もう少しあなたの撮りたいテーマに絞った写真を、ある程度の量を見せていただかないと、評価をすることはできません。
xxさんの場合、今現在しっかりとした仕事につかれているのと、年齢的なことが問題になります。
現在の仕事を捨てて、まったく新しい事をするわけですから、とても大変なことだと思います。
xxさんは現在29才ですが、20才くらいの人と同じスタートラインから始めなければならないと考えてください。生活も今よりはるかに、苦しいものになることでしょう。
例えば、僕の事務所のことで言いますと、現在25才の女の子のアシスタントがいます。
彼女は写真学校には行っていませんでしたが、短大卒業後、美術系の専門学校を卒業し、写真をやりたくてレンタルスタジオ(僕が良く利用していたスタジオ)のスタジオマンとして2年半勤め、その後僕のところに来ました。もちろん、スタジオである程度の写真の技術的な事は理解してきています。
もし、仮にxxさんが僕のところに来るとしたら、その彼女の下で働くことになるわけです。この世界に年齢は関係ないのです。そして、xxさんには彼女たちより時間がありません。
彼女にしてもあなたにしても5年後にフォトグラファーとして生活できているかはわからないのです。現在は僕達の世界も不況です。
といっても、僕の知り合い(時々アシスタントをしてもらっていた)で、30才になってから東京に出てきて、レンタルスタジオでスタジオマンとして2年働き、その後、僕のところやYellowsの五味彬さんのところに手伝いにきていて、独立したヤツもいますので、本当は年齢は関係ないと思いますが…。
どちらにしてもかなりの覚悟と努力が必要と思います。
もし、本当にやる気があるのなら、スタジオマンから始めたらどうでしょうか。僕のところは現在、未経験者を雇う余裕がないのです。
レンタルスタジオにはいろんなフォトグラファーが来ます。もちろん有名フォトグラファーもいます。広く、写真とこの業界を学ぶには良いと思います。現在レンタルスタジオのほとんどのところが就業時間や給与等についても、会社としてしっかりしていて、生活も普通にできると思います。
フォトグラファーになるもう一つの方法があります。
独学で写真を続け、写真を撮りまくることです。そして、いろんな写真のコンテストに応募し、賞をとることです。権威があるコンテストの賞をいくつか取れば、仕事は入ってきます。
僕の場合、日大の写真学科には行っていましたが、実際の写真は独学で勉強してコンテストで賞をとり、自分で仕事をしながら写真を覚えてきました。人に教えてもらったことは一度もありません。
すみません、メールではあまり上手く伝えることができません。
早く来い、夏。でパルコの水着。
広告でも雑誌でも、撮影は季節を先取りします。で、海外ロケとかに行くわけですが、いつもいつも海外ロケにいける訳ではありません。そういった場合CGで合成したりとか、スタジオでライティングで夏の光を作ったりする訳です。プロはさまざまな照明機材を使って季節に合ったライティングができなければなりません。
白バックで撮った写真は切り抜き合成用のもので、人物だけを切り抜いて使います。ブルーのバックで撮った写真はバックの下の方を明るくライティングして、ちょうど快晴の空抜けで撮った写真のように見えるように撮影しています。雲の絵を描いたバックを使うことも良くありますが、今回は雲一つない空?ということで、単色のブルーバックを使っています。でも、こんな青空は湿気がないサンフランシスコかシドニーくらいじゃないと見れませんよね。(笑)
銀座コア夏のポスター
現在掲載されている春のポスターに引き続き夏のポスターの撮影をしました。BLACK&WHITEの写真で、しかもスタジオでの撮影の為、季節感を出すのがとても難しいのです。
春の写真は逆光気味の柔らかい光で撮影しましたが、今回は照明を夏の午後3時くらいの日差しを想定して撮影しました。あとは洋服と顔ににじむ汗(霧吹きで作った)だけで表現をしています。
この写真、立って手をあげているようにも見えますが、ちょうど腹筋運動をしているようなポーズで撮影しており、モデルのやや鋭い表情は、こんなポーズをとらせるカメラマンに怒っているのです。(これは嘘です)
Happieの楽しい写真
毎月の連載で、どんな写真にしようかと結構なやんでいる今日この頃。気候も良くなってきたことだし、オープンの撮影に決定。コギャルたちの生態も最近わかってきたので、大はしゃぎの写真でいきました。ロケ場所は焼却場がバックに写る東京湾埠頭近くと、飛行機狙いの羽田空港近くの公園です。このところ天気が悪い日が続いていましたが、この日だけは快晴。残念ながら、飛行機狙いは、この日の風向きで飛行機が反対方向に離陸して、残念ながら撮ることはできませんでした。
この写真は17mmの広角レンズを使い、小型ストロボでデーライトシンクロして、ポジフィルム(スライド用フィルム)をネガ現像した特殊処理をしています。(ちょっと専門的すぎるかな?)
とにかく、明るく元気な写真で次号のVOL11号では巻頭ページです。
SPEEDのスピード撮影
5月末発売の雑誌ジュノンの為に、SPEEDの4人を撮影しました。
現在はソロ活動もしていて超多忙なSPEEDの4人は、それぞれがドラマや歌番組の収録を終えPM.7:45にスタジオ入りしました。
今回は9ページのSPEED特集ではありますがヘアメイク、インタビューも含めて2時間半しか時間がなかったのです。撮影に与えられた時間は正味1時間。その中でメインになる4人の写真、ひとりひとりの写真、そしてこの撮影のメイキングの写真とを撮らなければならない。スタッフは2時間前のPM.5:30に集合、それぞれの仕事をテキパキと進める。
杉山は3つの撮影が時間差がなく、できるようスタジオ内に、4人の写真、ひとりひとりの写真、メイキングの写真用のセットを作りました。撮影は考えていた進行どうりに無事進めることができ、なんとかPM.10:00に終了しました。
それにしても、朝から仕事をして一日に何本も仕事をこなし、この撮影も終始、元気にかわいい笑顔で答えてくれたSPEEDの4人は若くてもプロ中のプロです。多分、彼女達の日常はいつもこんな感じなのでしょうね。体をこわさないように、これからも頑張ってもらいたいものです。
写真は雑誌ジュノンを見て下さいね。スタジオ内を飛びまわる4人がとってもかわいいですよ。